第65章 極度の失望

第11章

橘宗一郎は考えれば考えるほど、その可能性が高いように思えてならず、みるみるうちに顔色を曇らせていった。彼はすぐさまスマートフォンを取り出し、橘凛を問い詰めようとした。

「お父様!」

橘美姫が大げさな様子でそれを制止する。いかにも姉を案じているといった風情だ。

「焦ってお電話なさらないでくださいな。あくまで私が耳にしただけの話ですし、万が一ということもあり得ますわ」

「凛ちゃんの性格はご存知でしょう? もし本当にプロジェクトチームを外されていたとしても、プライドの高いあの子のことですもの、私たちに正直に話すとは限りませんわ。そこへお父様が問い詰めたりしては、あの子の顔を潰す...

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